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シラスウナギで不正横行? 流通ルート不透明、求められる資源保護

 絶滅危惧種に指定されているニホンウナギの稚魚「シラスウナギ」を関西空港から香港へ密輸しようとしたとして、大阪府警が関税法違反(無許可輸出未遂)容疑で男7人を逮捕した。国内産のウナギは養殖が中心だが、完全養殖は難しく、川に遡上(そじょう)する天然のシラスウナギを捕獲し育てている。だが、これまでもシラスウナギの流通ルートには国内外ともに不透明な点があると指摘されており、資源保護のためにも適正な流通管理が求められている。

 昭和30年代に年間100~250トンあったシラスウナギの漁獲量は年々減少し、昨年は過去最少の3・7トン。今年は6年ぶりの豊漁となったが、それでも17・1トンにとどまる。1キロあたりの価格も平成15年の16万円から30年は約300万円と急騰し、「白いダイヤ」とも呼ばれている。

 国内消費に足りない分は海外からの輸入で補っている。以前は主に台湾からだったが、19年に輸出を禁止するようになってからは、輸入先の約9割が香港に。しかし、香港ではシラスウナギ漁は行われておらず、台湾などから密輸されたものが香港に集約されているとの見方がある。

 国内の流通も適正に管理されているとはいえない。水産庁は養殖池に入れられるシラスウナギの量を確認する一方、各自治体から漁獲量の報告を受けている。本来なら、漁獲量と輸入量の合計は養殖池の量と一致するはずだが、毎年大幅に少ない。出所不明のシラスウナギが多く流通していることになり、密漁したものを横流しする不正が横行しているとの指摘もある。

 横流しの過程で国外に持ち出されている疑いもあるが、現地でどのようにさばかれているのか判然としない。ある捜査幹部は「シラスウナギの取引にはグレーな点が多い」としている。(西山瑞穂)

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