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三菱重「ジェット」損失響く 過去最大579億円赤字

 三菱重工業が3日発表した2020年4~6月期連結決算(国際会計基準)は、最終損益が579億円の赤字(前年同期は163億円の黒字)に転落した。赤字額は、四半期業績の開示を始めた05年以降で過去最大となった。

 子会社の三菱航空機が開発するジェット旅客機「スペースジェット(旧MRJ)」事業の損失が響いた。新型コロナウイルスの感染拡大で航空需要が落ち込む中、航空機部品の販売も振るわなかった。売上高は前年同期比15.4%減の7780億円。本業のもうけに相当する事業損益も713億円の赤字(前年同期は404億円の黒字)と低迷した。

 ただ、7~9月期以降は新型コロナの影響が薄まるとみて、売上高を前期比6.0%減の3兆8000億円、最終損益をゼロ(前期は871億円の黒字)とする21年3月期の通期予想は据え置いた。同日会見した小沢寿人最高財務責任者(CFO)はオンライン上の記者会見で「損失の程度は通期見通しの範囲内で、おおむね手堅く推移している」と話した。

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