回転ずしチェーン大手、くら寿司の田中邦彦社長が5日、大阪市で開かれた関西プレスクラブの定例会で、「進化を続ける回転ずしと新時代の外食産業に求められるもの」をテーマに講演した。
田中社長は、戦後の物流や冷凍技術の発達により全国ですしの市場が広がったことを例に挙げ、「時代背景によってビジネスは変わる」と指摘。新型コロナウイルスの感染拡大が「今後、飲食業の大きな課題になる」と述べた。
そのうえで、同社がインフルエンザやノロウイルス対策として平成23年に導入したすしを覆うカバー「鮮度くん」がコロナの感染防止で再注目されていることを紹介し、「置かれた環境のなかで考える力が必要」と強調。現在、スマートフォンで予約から決済までできる仕組みや、自宅で楽しめるメニュー開発などを進めており、「ピンチの時にいかに投資できるかが大事だ」と訴えた。