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感染拡大で中止のプール授業を海で 宮城・亘理町の会社が企画

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、多くの学校でプールでの授業中止が相次ぐ中、宮城県亘理町の荒浜地区で5日、地元の町立荒浜中学校の生徒を対象にしたマリンスポーツの特別授業が行われた。特別授業では生徒たちが海上でのカヤックなどを体験。生徒たちにとって貴重な体験の機会となった。

 同校では6月末から校内のプールで水泳の授業を開始する予定だったが、更衣室内が「密」になることから、感染予防のために今年はプールでの授業を中止している。こうした状況を受けて、平成23年の東日本大震災からの復興支援を行う会社「海族DMC」に、同校の稲田壽校長が「(生徒が)水に接する機会を作れないか」と相談したところ、特別授業が実現した。

 夏の日差しが照りつける中で行われたこの日の特別授業には、同校2年の生徒16人が参加。海上でボートやカヤックをこぐなどして、マリンスポーツを体験した。授業に参加した丸田乃彩さんは「海の景色を見て、風を感じることができた。プールより楽しい」と笑顔で語った。

 同社は復興支援を目的に昨年2月に設立。これまで同町の被災地域の交流人口拡大を目的に、カヌーレースの大会などマリンスポーツのイベント企画などの活動を行ってきた。

 同社の太見洋介代表取締役は「コロナ禍による臨時休校で、自宅で過ごす時間が長かった子供たちが外で発散できたと思う」とした上で、「今年は県内の海水浴場がすべて閉鎖に追い込まれていることもあり、子供たちが海に触れる機会を作れてよかった」と語った。

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