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イオンが真空密着包装で食品ロス削減 ダウ・ケミカルと協定

 イオンは、米化学メーカー、ダウ・ケミカル(ミシガン州)と、温室効果ガスの削減を目的に「カーボンプロジェクト協定」を締結した。日本国内でダウ・ケミカルと同協定を結んだのはイオンが初めて。

 ダウ・ケミカル製樹脂を食品梱包材として使うことで得られる店舗での食品廃棄(ロス)の削減効果を測定。ロス削減分はダウ・ケミカルが国際オリンピック委員会(IOC)と結んでいる協定に基づいて、IOCへ二酸化炭素(CO2)排出量のカーボンオフセットとして提供される。

 イオンはグループのダイエーで、昨年11月から生鮮食品の牛肉において、ダウ・ケミカルが開発した「アイオノマー樹脂」を用いた「真空スキンパック包装」の採用を始めた。一般的な樹脂フィルムで商品の真空パックを行うと、商品と包装材の間に隙間ができたり、しわがよったりする。アイオノマー樹脂フィルムは商品の形状に合わせて伸びるため、ぴったりと密着して隙間ができない。また、樹脂そのものの耐久性も高い。

 こうした特徴から、生鮮食品に用いると、鮮度保持期間が延びる。パック詰め加工の生鮮食品の消費期限も延長できるほか、輸送時の損傷からの保護機能も向上する。販売期限切れや商品損傷が原因の店舗の食品ロスを削減する効果が出る。

 アイオノマー樹脂でのパック詰めによって削減できた食品廃棄量を測定し、ダウ・ケミカルがCO2排出削減量へと換算を実施する。削減分は同社とIOCが2017年に始めた「ダウ-IOCカーボンパートナーシップ」によって、オリンピック運営に関する活動で排出されたCO2のオフセットに使われることになる。

 イオングループで先行導入したダイエーでは、ステーキ用厚切り牛肉の消費期限が10日間延長できた。現在の導入品目は牛肉と豚肉、羊肉の13品になるが「肉類では従来品と比べて鮮度は良いが色合いが異なってくるため、消費者の理解が欠かせない」(広報担当者)との課題も浮上。今後、取り扱い店の拡大や鮮魚類での導入に向け検討を重ねるという。

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