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段ボール製工作キット人気 hacomo、巣ごもり需要で注文急増

 新型コロナウイルス対策として自宅で過ごす人が増える中、香川県東かがわ市の会社「hacomo(ハコモ)」が企画・販売する段ボールを使った工作キットが人気だ。動物や電車、城や実際に着られるよろいなどキットから出来上がるものはさまざま。岡村剛一郎社長(43)は「ものづくりの面白さを感じながら、巣ごもり生活を楽しんで」と話している。

 岡村さんによると、段ボールの工作キットに特化した会社は珍しい。キットは約200種類あり、価格は300~1500円が中心。はさみやのりを使わず組み立てられるのがほとんどで、クレーンゲームやスロットマシンなど実際に遊べる商品もある。種類に合わせ、厚さや強度が違う段ボールを使い分けている。

 同社は11月で設立10周年。訪日外国人客が土産として購入するなどし、業績は好調が続いてきたが、今年は新型コロナの影響で売り上げが落ち込み、進めていた海外展開にもブレーキがかかった。各地の美術館や商業施設などから依頼を受け、段ボール製遊具を楽しむイベントも開いてきたが、全て中止になった。

 一方、自宅で過ごす人が多かった4月は、インターネットでの注文が前年同月比で20倍の約1000件に急増。段ボールで作った自動販売機の動画や、子供が段ボール製のドラゴンのかぶり物を身に着けて動く動画を5月にツイッターに投稿したところ、多くの反響があり、「救いになった」と岡村さんは振り返る。

 社名は「happy communication」にちなむ。岡村さんは「工作を通じて親子で楽しくコミュニケーションを取ってほしい。これからも面白いものを作って世界の人に届けたい」と話している。

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