群馬県館林市は成虫400匹を上限に1匹あたり50円で買い取る“懸賞金制度”を導入し、昨年は6648匹を捕獲した。
同市地球環境課は「専門家から、産卵数で換算して1400本のサクラを守ったと評価された」と胸を張る。今年も5~8月を買い取り期間とし、すでに3千匹が持ち込まれたという。
徳島県立農林水産総合技術支援センターは防除方法の研究のため、一般に資金を募るクラウドファンディングを実施。全国から約550万円を集め、合成フェロモンを使った大量捕獲技術の開発に取り組む。
「被害の拡大初期」という大阪では、府立環境農林水産総合研究所が「実物を目の当たりにし、危機意識を高めてもらいたい」として、環境省の協力のもと、寝屋川市の研究施設で西日本初となる生きたクビアカの展示を行っている。
撲滅には、何よりも速やかな駆除が欠かせない。環境省はクビアカを見つけた際の対応として、個体の生死にかかわらず各地方環境事務所や自治体に連絡するよう要請。可能な場合は写真撮影や殺処分を求めている。