トヨタ自動車は18日、米アマゾン・コム子会社との提携をトヨタグループ各社に拡大すると発表した。インターネットの通信機能を持つ「コネクテッドカー(つながる車)」分野の強化のため、ネットワークを通じて情報処理するアマゾンのクラウドサービスをさらに活用。コネクテッドカーから収集する情報を基にした「データ戦略」を多角化する。
提携を拡大する相手はアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)。トヨタは2017年にAWSと提携し、コネクテッドカーから収集した車両データを新車開発やメンテナンス情報管理、カーシェアなどのサービス充実に生かしてきた。クラウドサービスを利用すれば自前で大型設備を持たなくても、ネットワーク経由で高度なデータの処理や管理などができる。
一方、今後は高速大容量の第5世代(5G)移動通信システムの普及もあり、車両データはさらに膨大になることが見込まれる。トヨタはこれらを見越し、取り組みを強化する。
トヨタは車両データに関し、アマゾン以外のIT大手とも提携している。
米マイクロソフトとは16年、車両のビッグデータの集約センターを運用する合弁会社を米国に設立。マイクロソフトのクラウド技術も活用している。
またソフトバンクとは次世代の移動サービス創出を目的に、あらゆるモノにセンサーを取り付けてデータを収集する同社のプラットフォームと、トヨタの車両データ基盤を連携させると公表している。