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開発13年…千葉の新県産米「粒すけ」デビュー おいしさコシヒカリ以上

 千葉県が13年かけて開発したコメ「粒すけ」のデビューイベントが3日、千葉市で開かれた。大粒で程よい粘りと弾力が特徴。稲は倒れにくく、雨風にも強いという。昨年秋、台風被害に泣かされた本県にとって待望の新品種だ。

 「粒すけ」は大粒の特徴を表し、「自分の子供のように愛着をもってもらいたい」という思いから名付けられた。農業高校などの学生の公募で選ばれた。

 千葉県の米の収穫量は全国9位でコシヒカリが約6割を占める。コシヒカリは食味が良く人気だが、背丈が伸びやすく、倒れやすい生産者泣かせの一面があった。県は、生産者が作りやすい品種開発を進めてきた。県水田利用研究室長の西川康之さんは「『粒すけ』の稲は茎が短く、長雨や台風でも倒れにくい。台風時の農家の被害が少しでも減ってくれたら」と話す。

 味にもこだわり、「コシヒカリと同等かそれ以上のおいしさ」を目指した。開発期間に延べ3500の品種の試食を重ねたという西川さんは「コシヒカリと同等かそれ以上の食味となった。ぜひ1人でも多くの人に食べてほしい」とPR。イベントで試食した森田健作知事も「おいしい」と顔をほころばせた。

 「粒すけ」は今年度約3千トンの収穫が予定されており、飲食店や小売店に出荷される。県は令和5年までに収穫量を約1万2千トンまで増やすことにしている。

 千葉県は10月1日から対象となる県内約40店舗の飲食店で「粒すけ」を使ったメニューを利用した人に、抽選で県産農産物などをプレゼントするデビューキャンペーンを実施する。3日に開設した特設ホームページでキャンペーンの詳細や「粒すけ」を購入できる店舗を紹介している。

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