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ファーウェイ禁輸強化、日本企業への影響不可避 商機との見方も

 トランプ米政権が15日に施行した華為技術(ファーウェイ)への新たな半導体輸出規制は、同社に製品を納める日本企業への影響も少なくない。華為製スマートフォンには画像センサーなどで日本製品が使われているとみられ、取引企業の売り上げ減は必至だ。一方、同社の第5世代(5G)移動通信システムの基地局の生産に支障が出ることも予想され、日本企業がシェアを奪う商機になるとの見方も出ている。

 新たな規制では、米国の技術を用いて製造した海外メーカーの半導体供給を全面的に禁止した。米国の技術を全く使わずに半導体を生産するのは事実上不可能で、日本企業も華為に製品を納入できなくなる。

 スマホのカメラに用いる画像センサーを製造するソニーは「特定の顧客・ビジネスに関するコメントは控える」とした上で、「事業を行う上で適用される法令は米国の輸出管理法を含め順守しており、今後も順守する」と説明。半導体メモリー大手のキオクシア(旧東芝メモリ)も「個別の取引についてはコメントを控えている」としたが、取引企業は各社とも罰則もある米国の新規制には従わざるを得ず、影響は大きいとみられる。

 華為の日本法人の王剣峰会長は今年8月のオンラインイベントで、昨年の日本企業からの部品調達額が1兆1千億円に上ったと明かし、「日本は華為のグローバルサプライチェーン(供給網)の中で極めて重要な役割を果たしている」と述べて日本企業との関わりを強調。日本法人は「米当局の許可があれば輸出は可能」といったコメントも発表し、取引企業の不安解消に躍起となっているが、「簡単に輸出許可は出ないだろう」(業界関係者)との見方が有力だ。

 一方で、日本の携帯会社には影響が波及することはほとんどなさそうだ。携帯大手4社では、5G向けの基地局で華為製品を採用している企業はない。現行の4Gではソフトバンクが一部で使用していたが、すでに欧州製品への切り替えを進めている。

 半導体不足は華為の通信基地局事業にも中長期的に打撃を与えるとみられ、世界シェア拡大を狙うNECや富士通といった日本の基地局メーカーには追い風となる。各国が求める技術やコストの水準をクリアできれば、華為のシェアを奪う可能性も出てきそうだ。(桑原雄尚)

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