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航空各社、国内線需要回復の兆しも、大手と格安で明暗

 新型コロナウイルス禍で乗客が激減した航空業界で、大手を中心に回復の兆しが見え始めた。全日本空輸と日本航空では、4連休の19日と22日の国内線の予約数が新型コロナの本格的な流行前の2月以来となる8万人を超えた。一方、格安航空会社(LCC)では、エアアジア・ジャパン(愛知県常滑市)が10月1~24日の全路線全便の運休を発表するなど苦境が続いており、大手とLCCで明暗を分けている。

 「これだけ人がいるのは久々でうれしい。感染防止に努め、この流れを継続させたい」

 全日空の井上慎一専務は19日、羽田空港で報道陣にこう述べ、国内線の需要回復に期待を示した。全日空の19、22日の国内線予約数はいずれも8万6千人を上回った。9万人を上回った2月28日以来の水準で、お盆のピークの8月16日と比べても2万人以上多いという。

 日航も19、22日の国内線予約数はいずれも約8万人と、2月ごろの水準まで回復。予約数を前年と比較すると、ゴールデンウイーク期間は1割程度しかなかったが、お盆は4割程度まで回復。9月19日は7割程度まで戻ってきたという。

 10月の予約も、政府の観光支援事業「Go Toトラベル」で東京発着の追加が発表されて以降、急激に増えているという。

 国内線の回復傾向は、トラベル事業が7月22日から始まったことや、新型コロナの感染拡大が一定程度落ち着いてきたことなどが理由とみられる。

 一方、資本規模や路線数で大手に見劣りするLCCも4連休の予約状況は「大手と同様に堅調だが、減便率は高く」(関係者)、苦戦を強いられている。

 ジェットスター・ジャパン(千葉県成田市)は、9月からパイロットや客室乗務員の希望退職を募集。一部路線の縮小も検討している。

 エアアジア・ジャパンは中部空港と札幌、仙台、福岡の3空港を結ぶ全路線について、10月1日~24日の全便運休を決めた。国土交通省は運休便の払い戻しや同社の経営の状況を注視しており、業界内では事業の撤退も取り沙汰されている。(大坪玲央)

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