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BMXの聖地へ岡山アピール 市と競技者連盟が室内練習施設オープン

 東京五輪で新採用となる自転車BMXフリースタイル・パーク専用の室内練習施設「ライトBMXパーク」が岡山市に誕生し、8月半ばから一般利用が始まった。岡山を「BMXの聖地に」と力を合わせる全日本フリースタイルBMX連盟と岡山市は、普及強化と地域活性化が連動する仕掛けを施し続けている。

 同連盟は元選手の出口智嗣理事長が出身地の岡山市を拠点に、2017年に設立。協賛社は地元企業が中心で、全国の競技者を束ねる統括団体としては異例だ。産学官連携でスポーツを地域共創に活用する取り組みは多く、スポーツ庁によると現在は全国に約130の実施例があるが、岡山のBMXは普及強化との2本柱を掲げ競技団体が主導する点で一線を画す。

 BMXの人気を根付かせるため、17年から3年連続で全日本選手権を同市で開催。昨年10月には国産ジーンズ発祥の地とされる岡山を世界に宣伝するため、地元メーカー3社と競技専用ジーンズを共同開発した。

 東京五輪で競技人気に火が付くと見越した出口理事長は、以前から普及や強化の環境整備を課題に挙げていた。今年3月中旬に目星を付けていた岡山市の倉庫が空くと、室内パークに生まれ変わらせる計画を描いた。

 新型コロナウイルスの影響で、東京五輪の延期も決まった時期。相談を持ちかけられた技術商社ライト電業(岡山市)の岡本典久社長は「岡山発で元気が出るニュースが出せたら。こういう時期だが、いい決断だと思った」と、支援を二つ返事で快諾した。

 5月1日に着工し、パークを自作した経験のある出口理事長を中心に作業を進めた。費用削減のため業者に頼らず、ホームセンターで資材を調達。ほぼ手作りで、約1カ月半で完成させた。

 環境が充実した海外での合宿がコロナ禍で難しい中、国内に世界基準の拠点が新設された意義は大きい。これまで雨天時には練習できなかった東京五輪女子代表の大池水杜選手(ビザビ)は「天気に左右されず計画的に毎日練習できる。既にスキルが伸びたと実感している」と頬を緩める。

 一般利用が可能なBMX施設としては国内最大級で、子供がトップ選手の近くで練習できるメリットもある。出口理事長は「一緒に練習すれば上達も早い。うまく歯車がかみ合い、いいタイミングで完成した。『BMXを見るために岡山に行きたい』という場所にしたい」と全国各地からの集客にも期待を込めた。

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