現場の風

三信化工 こども食堂で食や居場所フォロー

 三信化工企画部 学校食文化担当チーフ・海老原誠治さんに聞く

 --地域の子供たちや保護者などを対象に食事を提供する「こども食堂」の活動に注目が集まっている

 「ほとんどが平日夜か土日、月2回以内の開催、民間主体で行われるなど、個人の思いを主体として運営されることが多い。広く子供を受け入れるだけでなく、子育てに悩みを持つ保護者、独居老人などが集い、活動も学習支援や食育、遊びなどが実施されることも多い」

 --「現代の貧困」の中で、こども食堂の役割は

 「多くは月1~2回と開催頻度が少なく、直接的な栄養を維持する仕組みとはいえない。各家庭の事情から、義務教育では支えきれない子供の食や居場所を細やかにフォローする場として捉えている。特に保護者との接点が少ない、または距離が大きい場合でも、食べる楽しさや豊かさ、栄養バランスなどを伝える役割を補える」

 --こども食堂を運営するのは容易ではない

 「長期的な運営では、スタッフの不足や高齢化、開催場所、食材・備品不足の問題が多い。会場を借りている場合、資材運搬方法も課題となる。困っている人への支援の限界に直面する戸惑いや、特に『コロナ禍』では周囲からの批判的な意見など、メンタルな悩みも多い」

 --今年は、コロナ禍に伴う学校の休校があった

 「ほとんどの学校給食が停止となり、子供の食のセーフティーネットのあり方が問われた。こども食堂の9割は開催できず、半数は食材や弁当の配布、宅配に切り替えて活動を続けている。留守番など子供が1人で過ごす場合も多く、メンタルな部分とともに、日常の食事のあり方やとり方に関する課題が再提起されたと思う」

 --三信化工がこども食堂に関心を寄せる理由は

 「当社は食器メーカーとして長らく学校給食と共存してきた。セーフティーネットの一部として学校給食があるのなら、子供全体の食を考えることがあるべき姿だ」

【プロフィル】海老原誠治

 えびはら・せいじ 佐賀県立有田窯業大学校講師などを経て、2004年に三信化工入社。高齢化対策や環境評価、環境教育、食育、こども食堂支援などの事業を企画する。女子栄養大学短期大学部や関東学院大学で非常勤講師も務める。東京都出身。

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