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静岡マルイ来春閉店「寂しい」広がる市街地空洞化対策の議論急務

 JR静岡駅北口近くの商業施設「静岡マルイ」(静岡市葵区)が来春、半世紀の歴史に幕を下ろすことが発表された2日、市民からは「寂しくなる」「残念」などと中心市街地の空洞化を懸念する声が上がった。跡地利用策は未定で、識者は官民での早急な議論の必要性を強調している。

 50代の男性会社員は「もう30年ぐらい前になるが、『DCブランド』ブームの当時、静岡マルイでよく買い物をした。閉店はやっぱり寂しい」と惜しむ。バーゲンセールで利用していた女性会社員も「最近は買い物客が少なかった。新型コロナウイルスの影響もあって閉店は時間の問題だったのかな」とこぼす。

 静岡経済研究所の恒友仁常務理事は、新型コロナ感染症の影響で利用者が増えているオンライン販売など、消費行動の変化も閉店の一因と指摘した。市街地空洞化対策については「商業エリアのシンボルが一つなくなり、人の流れも変わる可能性がある。いかに人を集めるか官民で知恵を絞る必要がある」と強調する。

 静岡商工会議所の酒井公夫会頭は「残念」とした上で「中心市街地のにぎわいに影響を及ぼすことのないよう、閉店後の施設の活用について早急な議論の進展に期待したい」とのコメントを発表した。

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