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iPhone12が対応する5Gエリア、都心でも「点」の狭さ

 23日発売の新型スマートフォン「iPhone(アイフォーン)12」は、アイフォーンとして高速大容量の第5世代(5G)移動通信システムに初めて対応した機種で、5G普及の起爆剤として期待がかかる。だが、5Gを体感できるエリアは極めて限られており、都心ですら“点”に過ぎない。生活圏で広く使えるようになるには1年半程度かかりそうだ。

 「スマホの体験価値が一段違う世界になる」

 携帯大手3社の中で23日に唯一、オンラインで発売イベントを開催したKDDI(au)の東海林崇副社長はこう期待を述べた。

 もっとも、消費者にとって今が買い時なのかというと、「肝心の5Gを使える場所が少なく不透明」(関係者)と指摘される。

 携帯大手の5Gエリアの整備状況をみると、NTTドコモは全都道府県、KDDIは42、ソフトバンクは22の都道府県をエリア化している。9月末に商用サービスを始めたばかりの楽天(6都道府県)を除き、エリア拡大が進んでいるようにもみえる。

 ただ、各社とも都道府県内のわずか1カ所でもエリア化しただけでカウントしているため、実際は5Gを使える場所は少ない。エリアを見つけるのは「宝探しのようなもの」(携帯大手)とも揶揄される。

 例えば、羽田空港で5Gを利用できるのドコモだけだ。各社がホームページ上に示している5Gのエリアマップや一覧表をみると、先行してエリア化している銀座や新宿といった都心でさえ、マップの中に細かい点で示される程度にとどまっている。

 通信エリアが広がるのは携帯大手が通信基地局の数をいかに迅速に各地で増やすかにかかっている。ドコモは5G基地局を令和3年度末までに2万局、KDDIとソフトバンクは5万局(人口カバー率9割)に増やす計画だ。多くの消費者が5Gの性能を実感できる環境整備に向け、各社とも整備計画の前倒しや設備共用などに乗り出している。(万福博之)

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