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シンガポールで「未来の車」 現代自、EV製造へ300億円超を投資

 シンガポールで再び自動車生産活動が行われることになった。韓国の現代自動車が4億シンガポールドル(約307億400万円)を投資し、シンガポール西部にイノベーションセンターを建設する。2025年までに年間3万台の電気自動車(EV)製造を目指す。

 7階建てのイノベーションセンターは22年末に完成予定で、現代自動車はここで、人工知能(AI)やビッグデータなどの開発を行い、製造工程を拡充するとともに、より高性能で環境に優しい未来の車の中枢に磨きをかける。屋上近くには620メートルの試乗走行用トラックも用意される。

 シンガポールでは、数十年前に米フォード・モーターが工場を閉鎖し、同国での自動車生産には事実上終止符が打たれた。昨年の10月には掃除機メーカー大手の英ダイソンが、25億ドル(約2610億5000万円)を投入しEVを生産する計画を、採算が取れないとして断念している。

 シンガポールのリー・シェンロン首相は13日、インターネット上で行われた現代自動車の新拠点設立の記念式典のあいさつで、シンガポール経済に新しい成長分野が広がるとの期待を表明。製造業でモノのインターネット(IoT)のエンジニア、データサイエンティスト、協働ロボット技術者、デジタル・サプライチェーンのストラテジストなど、新しい分野の人材開発につなげたいと語った。

 現代自動車グループの鄭義宣(チョン・ウィソン)会長は「注文・製造から試乗やサービスまでの全段階で人間を中心とする価値観を吹き込んでいく」と話した。同社は上空を小回りを利かせて飛び回る「空飛ぶ車」についても10年以内の販売を目指し開発を進めている。(ブルームバーグ Kyunghee Park)

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