▼ワークリバティ ワークリバティは10月28日、東京地裁から破産開始決定を受けた。
人材派遣やグルメイベントの企画や運営などを手掛け、2016年3月期は売上高約4億5000万円をあげていた。
しかし、矢野千城社長が知人らと共謀して主導したグルメイベント「グルメンピック」を企画した大東物産(東京都中野区)が17年2月20日、東京地裁から破産開始決定を受け、大東物産は出店料の返金を求める参加予定者とトラブルとなった。また、元社員が大東物産の社長に就任、トラブル発生後にテレビなどに出演し「100万円で社長に就任した」などと弁明していた。こうした中、警視庁は矢野社長がグルメンピックの運営に関与していたとして17年6月5日、詐欺の容疑で逮捕。ワークリバティの信用も失墜、事業を縮小し休眠状態になっていた。
矢野社長は収監中だが、被害者から損害賠償などの訴訟が起こされており、法的措置を選択した。
▼リアニメーション リアニメーションは10月28日、東京地裁から破産開始決定を受けた。
同社はアニメソングに関連したイベントの企画運営を手掛けていた。「リアニメーション」を冠したイベント名で、当初は新宿・歌舞伎町や中野などの繁華街でアニメソングに限定した野外クラブイベントを開催。開催資金の一部をクラウドファンディングで賄うなど、アニメファンを中心に支持を広げ、近年は人気声優や歌手なども出演する野外フェスティバルの開催や人気ゲーム「THE IDOL M@STER(アイマス)」とのコラボレーションイベントを行うなど注目されていた。
だが、今年に入り3月28、29日に開催を予定していた山梨県での野外フェスティバルが、新型コロナウイルス感染拡大に伴い中止となったことで、事業環境が急速に悪化。その後は事業規模を大幅に縮小していたが、今回の措置となった。
【会社概要】ワークリバティ
▽本社=東京都品川区
▽設立=2006年10月
▽資本金=2300万円
▽負債額=1億904万円
【会社概要】リアニメーション
▽本社=東京都世田谷区
▽設立=2014年8月
▽負債額=精査中
〈チェックポイント〉
ワークリバティは社長逮捕で事業が頓挫した。出店料をだまし取ったとして逮捕者を出した食フェス「グルメンピック」事件。この事件を主導したとして社長には実刑判決が下っていた。関係者逮捕にこぎ着けても詐取された資金は戻らない。売り上げと知名度向上を餌に多くの資金を企業から巻き上げた罪は重い。
リアニメーションはイベントの中止で売り上げを失った。コロナ感染者数が再拡大の兆しを見せ、各地でのイベント中止や縮小の動きは当面続く見込みだ。感染防止のためには密集回避は大前提。とはいえ、小規模の広告業者やイベント会社は1本の企画に依存することも多く、開催の可否が死活問題に直結している。(東京商工リサーチ常務情報本部長 友田信男)