金融

証券大手「フィー型」移行へ 提案強化、手数料引き下げ競争脱却

 大手証券会社が、売買手数料を中心とした従来の投資家向けビジネスモデルの転換を模索し始めた。手数料の引き下げ競争などが背景にあり、資産運用の提案・助言力を磨き、顧客から預かった資産残高の一定比率を報酬(フィー)として得る「フィー型」移行を意識した取り組みが目立つ。

 フィー型では、顧客は資産残高に応じ定期的に報酬を支払う。預かる資産が膨らむほど報酬が増えるため証券会社側にも顧客の資産を増やす意欲が生まれやすい。従来の手数料型は、顧客の利益を置き去りに、売買を多く繰り返させる不適切な営業につながりやすいとの批判があった。

 大和証券は営業員がより質の高い提案ができるように顧客の許容できるリスクを踏まえ資産構成を提案するツールを用意し、7月から全営業員が利用できるようにした。将来のフィー型新サービスを見据え「(個人の能力だけに頼らず)コンサルティングのフィーをいただける会社に仕上げていく」(間宮賢参与)。

 現在、各社のフィー型サービスでは証券会社に運用を一任する「ファンドラップ」などがあるが、投資先は主に一定範囲の投資信託。新サービスの具体像はまだ見えないが、個別の取引ニーズに柔軟に対応し、株や債券など幅広い分野を網羅し提案することが想定されているようだ。

 野村証券は不動産も扱うフィー型サービスを2022年度までに本格導入する方針で、個人顧客に運用をきめ細かく助言する新組織を7月に設けた。SMBC日興証券もフィー型展開のための部署新設に向けた準備を進めている。

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