数字から見えるちば

外環道に高い整備効果 事業者が評価

 東京圏で道路や鉄道などの交通インフラの整備が進んでいる。ちばぎん総合研究所が1都4県の1500事業所を対象にアンケートを行い、平成17年以降に東京圏で整備された37路線(道路、鉄道)のなかで整備効果が高い交通インフラについて聞いたところ、30年に開通した外環道(市川市高谷ジャンクション~三郷市三郷南インターチェンジ間)が21・2%で最も高い結果となった。外環道は、本県の事業所(40・0%・1位)や東京都(28・6%・1位)で最も高くなっているほか、埼玉県(16・7%・5位)や茨城県(8・0%・5位)でも上位となっている。

 外環道の整備効果としては、「製品・商品の輸送時間が短縮した」や「交通経路が多様化して選択肢が広がった」といった意見が多かった。外環道は、東関道、京葉道路、常磐道、東北道などを結ぶ環状道路であるが、渋滞の激しい都心部を通過することなくこれらの道路が外環道を通じて連結することで物流利便性が著しく向上したため、支持を集めた。外環道以外でも、圏央道などのインターチェンジ周辺では、工場や物流施設が進出するケースがみられ、道路網の整備は、既存企業の競争力向上や企業進出促進の原動力になっていることが今回の調査で改めて分かった。

 一方、今後、整備が望まれる交通インフラとしては、「外環道(大泉~東名高速間)」が20・4%で最も高く、次いで「新東名高速(伊勢原大山~御殿場間)」(16・1%)となっており、東京圏と関西や北関東、東北とのアクセス利便性向上に資する路線が上位を占めた。また、県内の「千葉柏道路」(13・9%)や「北千葉道路」(10・2%)が全体の3、4位と上位に入ったが、国道16号をはじめとした県北西部の既存路線の渋滞緩和を望む声も目立った。

 わが国のヒト、モノ、カネは東京圏、特に「東京都一極集中」が強まっている。今後は、都心への長時間通勤、交通渋滞といった大都市問題に対応するだけでなく、首都直下型地震や大規模水害、人口過密による感染症の拡大などの災害のリスクを緩和する観点からも、東京都一極集中の是正と近隣県への機能分化を図っていくことが望ましい。ビジネス・生産・商業・文化・居住といった首都機能の近隣県による分担を促進するためには、引き続き、近隣県を含めて交通インフラの整備を着実に進めていくことが重要だ。(ちばぎん総研主任研究員 薄井聡)

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