金融

SBIが大阪に「私設取引所」設立へ 地銀連合の協議先は「もう決まっている」

 ネット金融大手、SBIホールディングスの北尾吉孝社長が1日、産経新聞のインタビューに応じ、政府の国際金融都市構想をめぐり、有力候補地とみられる大阪に証券取引所を仲介せずに株式売買ができる私設取引所(PTS)を設立する考えを明らかにした。地方銀行と資本・業務提携を進める「地銀連合構想」については、約10行とする提携協議先は「もう決まっている」とし、これ以上増やさない考えを示した。

 北尾氏は東京証券取引所が終日取引停止になったことを受け、「代替市場を育成しなければならないのにシェアはわずかだ」と指摘。早期に大阪でPTSを作る意向を示した。PTSでは普通株を扱うほか、暗号化する技術などを活用したデジタル証券「セキュリティートークン」の流通市場の機能も持たせるとし、将来的にはロンドンなど海外の証券取引所との連携も検討するとした。

 また、一国二制度が揺らぐ香港情勢などを踏まえ、「(国際金融都市には)このタイミングで名乗りを挙げるべきだ」と強調。東京一極集中是正の観点から大阪・神戸への誘致を目指すとした。また、「次世代の国際金融センター」を標榜し、国内外から金融とIT技術を組み合わせたフィンテック企業の誘致に取り組むとした。

 株式会社化する予定の大阪堂島商品取引所(大阪市)については、SBIは15%程度出資する方針。現在のコメ先物市場のほかに金融商品や海外農産品などを取り扱う「グローバルな市場になってほしい」と述べた。また、国際金融都市実現には外資系企業や人材誘致に向けた税制優遇やビザの緩和などが重要とし、「政府が主役にならないといけない」と強調した。

 一方、地銀連合構想をめぐっては昨年9月以降、計7行との提携を発表している。残りの提携協議先について「名前は全部頭に入っている。9行になっても構わないが、10行から大きく増やすつもりはない」と明言した。

 各行との連携は、有価証券の運用や、金融とIT技術を組み合わせたフィンテックへの対応など「(地銀の)質的改善のためにやっている」と強調した上で、「引っ付けるだけが能じゃない」とSBIによる経営統合に否定的な考えを示した。

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