金融

国際金融都市本格化へ 追加経済対策で資産運用会社進出手続き簡素化

 政府が8日閣議決定した追加経済対策では、海外の金融人材を呼び込む「国際金融都市」構想の実現に向け、海外の資産運用会社が進出する際の手続き簡素化や金融行政の英語対応強化などが盛り込まれた。国際金融都市構想では、東京都のほか大阪府や福岡県が名乗りを上げており、今後取り組みが本格化しそうだ。ただ、先行する海外勢と勝負するには、具体策に欠けているとの指摘も上がっており、特徴をどう打ち出していけるかが問われそうだ。(岡本祐大)

 政府は香港の国際金融センターとしての機能が政情不安の影響で低下していることを受け、受け皿として日本への誘致に力を入れている。

 追加経済対策では、海外の資産運用会社が進出する際の手続きを簡素化させる方針を示した。これまでは金融庁や財務局に登録する必要があったが、金融庁への届け出だけで済むようにする。数カ月かかっていた手続きが最短1日になる。

 このほか、東京証券取引所への取引の一極集中見直しなどによる金融市場の機能拡大や、海外人材が活動しやすいよう、人工知能(AI)を使った金融行政の多言語対応や在留資格の緩和なども盛り込まれた。

 誘致を目指す各地では「実現には規制緩和などが必要な部分は大きい」と前向きな受け止めが広がる。

 ただ、日本総合研究所の野村拓也主任研究員は「総花的な内容で、政府の目指す国際金融都市像が見えてこない」と指摘。シンガポールや香港、中国・上海などに国内の都市が挑むためには「他国にない特徴的な市場づくりを目指す必要がある」とする。

 東京都は「国際金融都市・東京」構想を掲げ、外資系金融機関の誘致を進める。大阪府はSBIホールディングスと連携し、金融派生商品(デリバティブ)などに注力する構想を描く。福岡県では誘致に向けた官民の共同組織が立ち上がっている。

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