トップは語る

日米での経験、起業家育成を使命に

ブロードキャピタル・パートナーズCEO 折口 雅博さん(59)

 --旧グッドウィル・グループ会長退任後の米国暮らしから今回、日本に拠点を戻した狙いは

 「2008年に渡米して、米国の強さの根底に、世界で勝てる『戦略的思考力』を鍛える独特な教育システムがあると痛感した。そして、それを日本に伝える義務があると考えた。3年前のテレビ出演をきっかけに、日本の経営者からも相談されることが増えた。だったら、日米両国での経験・知見を生かし、後進を育成して日本の経済を強くすることが自らの使命だと感じ、帰国した」

 --なぜ、自ら事業を行わず、後進育成なのか

 「スポーツの世界でも、現役プレーヤーがさまざまな経験をしてコーチ、監督としてチームを率いる。グッドウィル、コムスンを核に、創業12年で年商7700億円、従業員10万人超にまで成長させ、株式上場やM&A(企業の合併・買収)など、いろいろやり尽くした」

 --既存の起業家支援との違いは

 「経営判断のコンサルティングを行う点だ。例えば新規事業を『自社で手掛ける』か、『別の企業を買収する』か。また、M&Aのタイミングや妥当性なども企業の規模や置かれている状況で異なり、教科書のような正解があるわけではない。だからこそ、実践に基づく実効性あるアドバイスを求める経営者は多い」

 --11月に出版した『アイアンハート』(昭文社)でも、起業家インキュベーターへの思いをつづっている

 「出版をきっかけに依頼が増えるとみている。現在数十社の依頼件数を100社程度、やり方を工夫していけば300社ぐらいまでは対応できると思っている」

 --コーチングはしても資本参加はしない

 「出資をすれば、すぐにリターンを求めざるを得なくなる。また、経営者も出資を警戒する傾向がある。ただ、合理性を見いだせれば資本参加も排除はしない」

 おりぐち・まさひろ 防衛大卒。1985年日商岩井(現双日)。1995年グッドウィル設立。2008年グッドウィル・グループ会長を退き渡米。ニューヨークの高級和食レストラン「MEGU」チェアマン。18年から現職。東京都出身。

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