金融

金融庁、銀行規制を緩和 地域産品販社に100%出資も容認

 金融庁は、銀行の事業会社への出資制限や業務範囲規制の緩和を柱とする報告書を策定した。まちづくりや地域産品の販売などを手掛ける「地域活性化事業会社」には100%出資を認める。地方銀行などが地元企業に柔軟に資本参加し、積極的に経営に参画できるようにすることで、新型コロナウイルス流行で打撃を受けた地域経済の回復を後押しする。

 現在は一部の例外を除き、銀行による事業会社への出資は5%まで、銀行持ち株会社は15%までに制限されている。地域活性化事業会社には最大50%まで出資できるが、この上限を撤廃する。同様の規制緩和は信用金庫や信用組合、保険会社にも適用する。

 他社への事業売却や合併など、事業承継を実施する会社に対する特例も拡大する。少子高齢化で事業承継の需要が高まっていることを踏まえ、銀行が議決権を保有できる期間を5年間から10年間に延長する。

 事業再生のために銀行が5%を超えて出資できる事業再生会社は、要件となっている民事再生法の計画認可を外し、より早い段階から経営改善を支援できるようにする。非上場で設立から間もないベンチャー企業への出資要件も緩和する。

 銀行の業務範囲に関する規制も見直す。高齢者の見守りサービスや、自行が開発したアプリやITシステムの他行への販売や広告、登録型の人材派遣を認める。これらの業種以外でも、「デジタル」「地方創生」「持続可能な社会の構築」の3分野では幅広く参入を許容する。

 金融庁の金融審議会の作業部会が報告書をまとめた。銀行法など関連する改正法案を来年の通常国会に提出し、来年度中に規制を緩和する。

 銀行の出資規制 銀行法などは、銀行による企業への出資比率の上限を原則5%(銀行持ち株会社は15%)に制限しており、5%ルールとも呼ばれる。預金保険制度で守られた銀行が一般企業と競合するのを避けることや、銀行経営が融資などの本業以外で悪化することを防ぐのが目的。銀行本体やグループ会社は、営める業務の範囲も制限されている。

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