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発酵ジンジャーエールで世界へ 埼玉「しょうがのむし」、休耕地活用に一役

 さいたま市内に広がる休耕地でショウガを栽培し、英国発祥の伝統的な飲料「発酵ジンジャーエール」を生産・販売しようと、地元醸造会社の社長、周東孝一さん(35)が奮闘している。醸造所を稼働させる予定、輸出も視野に入れており「農業振興に貢献しつつ、埼玉県が誇る名産品に育てたい」と意気込む。

 発酵ジンジャーエールはショウガを酵母で発酵させた飲料。副原料の果実や香辛料によって多彩な味わいに仕上がり、そのままでも、ビールやジンなどの酒で割っても楽しめる。周東さんによると、300年以上前に英国で生まれ、ショウガの効果で体が温まるとして、健康志向の高い欧米で人気が再燃している。

 周東さんは大手酒販会社を退職後、台湾留学を経て、出身地の埼玉県川口市に翻訳会社を起業。3年前、台湾人の妻の実家に帰省した際、大量にお裾分けされ、使い道に困っていたショウガで発酵ジンジャーエールを造ってみたところ、義父母や近所の人に喜ばれたのがきっかけとなった。

 帰国後、野菜の買い付けで訪れたさいたま市がかつて「谷中ショウガ」の産地だったことや、農家の高齢化で休耕地が増えていることを知り、事業化を思い立った。今年2月に、醸造会社「しょうがのむし」を設立。市内のクラフトビール醸造所でノウハウを学び、農家と連携してショウガの試験栽培を始めた。醸造所とする空き家も購入、休耕地を借りるなど着々と準備を進めている。

 発酵ジンジャーエールの認知度を高めようと、9月にインターネットで資金を募るクラウドファンディングを始め、3週間で目標額を達成、既に400万円を超えた。来年2月に醸造所を稼働させ、将来は台湾への販路拡大を目指す。「埼玉から世界に流通させ、多くの人に魅力を伝えたい」と夢を膨らませている。

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