金融

大手金融機関、気候変動に備えリスク分析 損失予想公表

 三菱UFJフィナンシャル・グループなど大手金融機関の間で、気候変動が業績に与える潜在的な影響を自主的に分析し、公表する動きが広がっている。自然災害や規制強化で融資先の業績が悪化すれば、損失が生じる恐れがあるためだ。株主らへの情報公開に加え、融資先に気候変動への対応を促す狙いもある。

 主要国の金融当局などでつくる国際機関が設置した「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」は2017年、企業や金融機関に対し気候変動のリスクや業績への影響を開示するよう提言した。大手金融機関はエネルギー関連をはじめ、規制強化や災害の影響を受けやすい業種に多くの融資先を抱える。投資家らの理解を得るためには積極的な情報開示が欠かせない。

 三菱UFJは、炭素税の導入といった規制強化で融資先の業績が悪化する「移行リスク」による収益への影響は年10億~90億円程度と想定。水害による損失などの「物理的リスク」は50年までの累計で380億円程度と見積もった。「気候変動は企業活動の脅威」とみるみずほフィナンシャルグループや三井住友フィナンシャルグループも試算を公表している。

 ただ各社の試算方法はまちまちで、横断的に比較するのは困難だ。金融庁は21年度にも、共通の前提を置いた上で収益に与える影響を調べるよう3メガバンクなどに求める方針だ。

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