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2度目の宣言発出 危機感広がる中小企業

 関東の1都3県(東京、神奈川、埼玉、千葉)に続き、近畿などの府県でも、13日に新型コロナウイルス流行に関する国の2回目の緊急事態宣言が出されることが決まった。中小企業の間からは、業績や事業継続に関する不安の声が聞かれた。

 塗装工事の竹延(大阪市都島区)は昨年の売上高が前年比約20%減った。昨春の1回目の緊急事態宣言で施主からの工事延期の要請が相次いだためだ。住宅などの外壁塗装やリフォームが事業の中心だが、「今は見ず知らずの人に来てもらいたくない」との声も多い。竹延幸雄社長は「期ずれしている案件がさらに増えそう」と頭を抱える。

 従業員の少ない町工場では、1人でも感染者が出た場合、操業ができなくなる可能性も。東京都内の精密部品を手がける町工場の社長は「ものをつくる現場では在宅勤務が難しい。取引先となる大手メーカーの操業が止まった場合、仕事量が大きく減ってしまう」ことを心配している。実際、この町工場では昨年の緊急事態宣言期間中の売上高が通常の5分の1にまで落ち込んだという。年初からの半導体不足による自動車や電機などの取引先からの受注減の懸念も、不安に追い打ちをかけている。

 危機管理への対応から準備を進めていた中小企業もある。板金加工の浜野製作所(東京都墨田区)は平成31年春以降、半年ごとに持ち場替えを実施し、1人の従業員が複数の仕事をこなせるようにした。これにより、「不測の事態が起きても、すぐに代わりの人で対応できる」(浜野慶一社長)体制を整えた。

 都内の中小企業約2千300社からなる東京中小企業家同友会が中小企業経営者に実施したアンケートによると、約80%の経営者が2回目の緊急事態宣言で自社の業績に影響が出ると回答。資金繰りの見通しについても6カ月未満とする回答も半数を超える。宣言発令期間が長期化し、実体経済への悪影響が大きくなれば、資金繰りに行き詰まる中小企業が増える可能性がある。

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