テクノロジー

「はやぶさ2」の容器開封で活躍 高知の切削加工機「フライス盤」

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機「はやぶさ2」が地球に届けた小惑星りゅうぐうの砂入り容器の開封作業に、高知県の企業の切削加工機械が活躍した。大気圏突入時の高熱に備えて周囲を覆っていた耐熱材を精密に削り、容器を傷つけずに取り出す役割だ。

 機械は山崎技研(香美市)の「フライス盤」。刃物が付いた軸を高速回転させ、材料を削る。現行の切削加工の機械はプログラムに従って自動的に金属素材から歯車を削り出すような量産品対応が主だが、探査機に搭載された容器は一点物。削る対象を見ながら手元のハンドルで精密に調整することもできる同社の機械に白羽の矢が立った。

 探査機打ち上げ前年の2013年、専門商社から「こんな機械を探している」と持ち掛けられ、JAXA職員を高知の工場に招いて技術を披露。入札を経て19年に納品していた。

 思いもかけない新型コロナウイルスの流行で、昨年12月に相模原市のJAXA施設で行われた開封には同社の担当者は立ち会えなかったが「無事に開封しました。ばっちりでした」と連絡が入ると社内に安堵(あんど)が広がったという。

 同社の山崎道生会長(70)は「量産品向けだけでなく、単品物の加工にも需要があるんだなと自信が持てた。今後もいろいろなジャンルにチャレンジしたい」と話した。

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