金融

日銀、ETF購入見直しか 緩和長期化見据え金融政策点検

 日本銀行が、大規模な金融緩和策の長期化を見据え、金融政策の点検に乗り出した。新型コロナウイルスの流行によって2%の物価上昇目標の達成が遠のく中、緩和の副作用を抑制し、長丁場に備える。上場投資信託(ETF)や国債の購入手法の見直しが検討される公算が大きい。

 黒田東彦(はるひこ)総裁は先月24日の講演で、日銀によるETFや国債の買い入れが市場機能をゆがめていると認め、「副作用を抑えながらより効果的に金融緩和を実施する」と語った。今月20、21日に開く金融政策決定会合でも議論する見通しで点検結果は3月をめどに公表する。

 日銀のETF保有残高は時価で45兆円に達し、日本株最大の株主になったとみられる。「物言わぬ株主」の存在が大きくなり、市場による経営の監視機能が弱まったと指摘される。

 SMBC日興証券の森田長太郎チーフ金利ストラテジストは「購入額がいずれ減少するような方策を検討するのではないか」と指摘。目安の年間6兆円を大幅に下回ることも許容するといった軌道修正を予想する。

 黒田氏は、低金利の継続が金融機関の収益に打撃を与えるとの認識も示した。BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミストは「金融システムへの負荷を抑えるため、長期金利のさらなる変動や、超長期の利回り上昇を容認するのではないか」とみる。

 一方、日銀審議委員も務めた野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストは「日銀が中小企業の業態転換やM&A(企業の合併・買収)に絡む融資をした銀行に、有利な条件で資金を供給する制度を創設する可能性がある」と述べ、企業の生産性向上を促す政府と協調した施策を打ち出すとの見方を示した。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus