2021 成長への展望

高島屋社長・村田善郎さん デジタルでは満たせない感動を提供

  --新型コロナ禍で迎える2021年だが、新たな需要にどう対応するのか

 「今年も緊急事態宣言で年明け早々、営業が制約される状況が来ているが、顧客目線では高い接客の質が求められている。リモート接客やオンライン購入といった仕組みを入れながら、必要なものを届ける仕組みを構築しているところだ。一方、店頭でのつながりも求められているので、デジタルでは満たせない感動を提供できるような体制も整えたい」

 --2回目の緊急事態宣言で感染防止策は

 「前回は新型コロナウイルスが発生してから間もない時期だったが、今は正しく恐れるということが適切にできている。これが前回との違いになる。オンライン予約は、イベント会場での事前入場予約というのも始まっている。売り場でもコンシェルジュの事前予約があり、前回よりも体制は整っている」

 --インターネット通信販売の強化などデジタルシフトをどう進めていくか

 「ギフトでいえば、中元・歳暮のギフト、シーズンギフト、自家需要の3つの領域をしっかりと押さえていきたい。ギフト以外でも取引先の通販サイトにリンクしたり、取引先と在庫連携したものを百貨店の店頭でお渡しするという連携も進めている。ネット通販の売り上げは2023年度に500億円に、目標を上方修正している」

 --百貨店は都市部に大規模店舗を構えて、広い商圏から集客するビジネスモデルだが変わるのか

 「高島屋グループのブランドの源泉となるのは、やはり百貨店。まずは百貨店の営業を再建して、(商業施設などの開発を手がける子会社の)東神開発がどういう役割を果たすのか、ネット通販はどうサポートするのかという考え方で進めている。東神開発も高島屋のブランドがないと生きない。流山おおたかの森のショッピングセンターに各業界の専門店のトップブランドをテナントに誘致できたのは、タカシマヤフードメゾンがあるからだ。われわれの強みはそこにある」

 --コロナ禍での海外事業については

 「ベトナムのハノイにおける都市開発計画スターレイク・プロジェクトが始まる。ベトナムの一連の開発案件には今後も予定通り、投資していきたい。ベトナムは新型コロナのダメージも比較的軽く、平均年齢も若く、有望なマーケットだと思っている。日本はどうしても少子高齢化と人口減少という流れが避けられないのに比べ、ASEAN(東南アジア諸国連合)市場のポテンシャルは非常に高いので期待をしている」

【プロフィル】村田善郎

 むらた・よしお 慶大法卒。1985年高島屋入社、総務部長、経営戦略部長、常務などを経て、2019年3月から現職。東京都出身。

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