--新型コロナウイルスの国内のワクチン接種に備えて、超低温の零下70度以下を約12日間保持できる断熱ボックスを開発したが、その狙いは
「米製薬大手ファイザーのワクチンは零下70~80度の超低温のディープフリーザー(冷凍庫)が必要となっている。もともと当社は細胞や検体、試薬などの保管・輸送で使う断熱ボックスを販売しており、何かお役に立てればと思い、開発した。特徴は角形のドライアイスが投入できる点だ。ワクチン接種が本格的に始まれば、粒状のドライアイスが足りなくなることが予想される。そこでクリニックなどで保管できる角形に対応した断熱ボックスを開発した」
--定温輸送容器をはじめ、検査機器、器材、消耗品など幅広い事業を展開しているが、コロナ関連では、この他にどのような商品を取り扱っているのか
「基本的に当社は開発や販売がメインで、製造技術がなく、外部委託している。コロナ関連ではウイルス検体を採取するために鼻に入れて調べる高精度な綿棒や、その検体を入れるウイルス輸送液を販売している。検体を安全に輸送できる耐圧・密封のパウチ袋と箱も提供している。コロナの感染が拡大して以降、ウイルス輸送液やパウチ袋と箱の販売が急増している。今期の売上高は大幅増を見込んでいる」
--今後の事業展開は
「当社は長く感染症に携わる仕事をしてきた。これまで新型インフルエンザや鳥インフルエンザの感染を踏まえ、いつかパンデミック(世界的大流行)が起こると思い、社会に貢献できる開発を行ってきた。低温管理ができる断熱ボックスも15年前から開発している。今後も、あらゆる感染症のリスクがあると考えており、感染症に関わる開発は継続して力を入れていく」
すぎやま・だいすけ 1988年早大法卒、同年4月にダイヤモンドリース(現三菱UFJリース)入社。94年10月スギヤマゲン入社。2006年4月から現職。東京都出身。