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NTT東無人ストア全国展開まず自社内100店舗、苦境の地域企業支援   

 NTT東日本が入店の際の認証から決済までをスマートフォンで完結できる無人店舗「スマートストア」の全国展開に乗り出す。まず自社やグループ会社の社屋にある売店や食堂など約100店舗をスマートストアに切り替え、地域企業のオフィスなどの空きスペースなどにも順次導入していく。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、デジタル技術で店舗を無人化する動きが業種を問わず広がってきた。

 NTT東のスマートストアは、利用者がスマホの専用アプリを使って、購入する商品のバーコードを読み込み、登録された口座からお金が引き落とされる仕組みだ。スマホで完結するのでレジが不要で、コロナ禍で懸念される密接・密集を回避できる。

 店内で撮影したカメラ映像を人工知能(AI)で分析し、利用者属性に合った品ぞろえや陳列に生かす。デジタルを用いて人口の少ない地域でも成り立つ運営を目指している。

 地域通信会社であるNTT東がスマートストアを推進するのは、コロナ禍に苦しむ地域企業を支援する狙いがある。

 在宅勤務が増え、大企業を中心にオフィスに出勤する社員は減少している。その影響で小売りや食堂は営業時間の短縮や休業に追い込まれており、空きスペースや店舗を無人のスマートストアとして有効活用できる利点は大きい。NTT東はスマートストアを入り口に地域企業とのビジネス拡大につなげたい考えだ。

 東京・新宿にあるNTT東の本社ビル内に、昨年11月にオープンした実験店舗では飲料や菓子類、文具、書籍などのほか、コロナ禍で販売に苦戦する地元パン屋のパンなども販売している。担当者は「地域に根差したNTT東ならではの展開を進めていきたい」と話す。

 国内で今後労働力不足の深刻化が見込まれる中、対策にもなる小売店の無人化をコンビニ大手なども積極的に推進中だ。NTTドコモも無人店舗事業への参入を見据えた実証実験を行うなど、異業種にも取り組みが拡大しつつある。 (万福博之)

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