三菱重工業が4日に発表した2020年4~12月期連結決算は、最終利益が前年同期比96.7%減の33億円だった。前期に税金の前払い分を資産計上する「繰り延べ税金資産」を積み増した反動に加え、事業を凍結した国産初のジェット旅客機「スペースジェット(旧MRJ)」関連で1000億円超の損失を計上したことが重荷となった。
ただ、新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受けた民間航空機事業と中量産品事業の収益改善を受け、9月中間決算(570億円の赤字)から黒字に転換した。
売上高は8.9%減の2兆6033億円だった。コロナ禍の影響で米ボーイング向けの航空機部材や自動車関連の売り上げも減少した。
通期予想は据え置いた。オンライン上で記者会見した小沢寿人最高財務責任者(CFO)は「おおむね想定の範囲内で推移している」と述べた。
この日は川崎重工業も決算を発表。20年4~12月期の最終損益は139億円の赤字(前年同期は47億円の黒字)だった。
北米の二輪車販売が増えていることなどから、21年3月期の利益予想は上方修正した。本業のもうけを示す営業損益は、従来予想の200億円の赤字から100億円の赤字(前期は620億円の黒字)に引き上げた。