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京都の繁華街、6万円給付も経営者嘆き 宣言延長に過料導入

 緊急事態宣言が3月7日まで延長され、各地で外食産業への影響はさらに深刻になっている。京都府でも飲食店に午後8時までの営業時間の短縮を要請。9割以上の店が応じているが、経営者らからは「協力金だけでまかなえない」「予約も全くなく先行きが見通せない」など厳しい現状を訴える声が相次ぐ。2月3日には改正新型コロナウイルス特別措置法が参院本会議で成立した。今後は、自治体が時短命令を拒んだ飲食店への過料をとることも想定され、店側にはさらに不安が生じている。(井上裕貴)

 京都・鴨川沿いで飲食店が軒を連ねる先斗町(ぽんとちょう)。町家が多く風情ある通りで、観光客が多く訪れる場所だ。

 「お客さんがゼロのときもある」と話すのは付近で飲食店を営む男性。昨年末の感染再拡大以降、先斗町の人出は激減し周囲の店も約半数は休業している。この店も午後5~11時の営業を、午後8時以降は持ち帰りのみに切り替えて営業を継続している。

 京都府は時短要請に応じた店に対し、1日当たり6万円の協力金を支給する。この男性は協力金について「ありがたい」としながらも、家賃や人件費を考えれば十分ではなく、「協力金で飲食店はもうかっていると世間に間違ったイメージがつかないか心配」と話す。

 阪急烏丸駅近くで居酒屋を営む30代男性も「予約が全くないので、材料の仕入れも難しい」とため息をつく。宣言後の客入りは、1日平均2組程度。酒類の提供が午後7時までなのに加え、一般企業の多くは時短を導入しておらず、主な客層である会社員が来られない状態が続く。

 「京都の感染状況は落ち着いてきたので宣言の延長は驚いたが、落ち込んでも仕方ない。今はやれることをやるだけ」と話した。

 京都市は宣言再発令直後の1月15日と28日の2回にわたり、飲食店の営業実態調査を実施。繁華街を訪れ、各店が時短要請に応じているかを確認した。

 その結果、28日夜は、木屋町河原町92%(15日88%)▽四条烏丸97%(同95%)▽京都駅前94%(同95%)-が要請に応じ、全体では93%と、15日調査時より3ポイント増加した。

 昨春の緊急事態宣言下に行われた同様の調査では75%。前回は事業規模に合わせて一律10万、20万円とした協力金が、今回は1日当たり6万円となったこともあり、要請に応じる店が増えたとみられる。

 市の担当者は「協力金もあってか、かなり高い割合だ。調査結果をもとに、今後どのように働きかけていくかを考えたい」と話す。

 一方、要請に応じていない店もある。阪急大宮駅近くの居酒屋は、午後8時を過ぎても40席以上ある店内は仕事帰りの会社員らで満員だ。男性店主(62)は「家賃や人件費を払うためには、目の前のお金が必要。いつ入るか分からない協力金には頼れず、利益が少なくても営業を続けるしかない」と打ち明ける。

 この店では府が独自に時短要請を行った年末年始や、宣言再発令後も数日間は応じていた。だが、店を開けてほしいと客からの要望もあり、今は席数を減らしたり消毒液を設置したりするなど、最大限の対策を講じて営業しているという。

 ただ、時短営業に関して命令を導入した改正特措法の成立を受け、今後要請・命令に応じない店に最大30万円の過料が科される可能性も出てきた。男性は「そうした場合には、応じざるを得ない。改正特措法は対策として理解はできるが、営業を続けないともたないところに強いるのは、理不尽だとの思いもある。行政には現場の状況を理解した対応をしてほしい」と複雑な心境を語った。

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