外食大手のロイヤルホールディングス(HD)は15日、総合商社の双日や、みずほ銀行などからの支援による160億円の資本増強を発表した。双日が第三者割当増資100億円を引き受け、13.3%を保有する筆頭株主となるほか、主要取引行が優先株60億円を引き受ける。新型コロナウイルス感染拡大の影響長期化で業績が低迷するなかで、今回の支援で財務体質の改善を図る。新型コロナウイルス感染拡大の影響長期化で外食大手の財務状況が悪化しており、資本支援による財務基盤強化の取り組みが広がりつつある。
同日発表したロイヤルの2020年12月期連結決算で、最終損益は275億円の赤字(前期は19億円の黒字)で、過去最悪の赤字に転落。自己資本は208億円となり、1年間で約300億円減少した。
このため財務体質改善に向け資本増強を図る。双日を割当先とする普通株100億円と新株予約権を発行する。さらに、みずほ銀、日本政策投資銀行、福岡銀行、西日本シティ銀行の4行が、配当順位が普通株よりも優先される優先株計60億円を引き受ける。
ロイヤルHDと双日は資本業務提携し、今後、東南アジアへの出店や冷凍食品「ロイヤルデリ」の輸出などを通じて事業拡大を図っていく方針だ。双日は新型コロナ感染拡大によって中核だった航空産業などが苦戦しており、リテールや生活関連事業の強化を進めるとしていた。