トップは語る

良質な品提供へ中長期的な視点必要 サントリーワインインターナショナル社長・吉雄敬子さん

 --2020年のワイン市場の変化をどうみているのか

 「ワイン市場にとってはピンチだったが、大きなチャンスもあった。ワインの顧客接点は飲食店の割合が大きく、コロナ禍は大きな打撃。一方で、家庭向け市場は7%増と推定され、新しい酒類を試す動きがコロナ禍で加速し、その選択肢にワインが入り込めた。飲食店はご苦労されているが、コロナ禍が収まったときに、今までワインを飲まなかった人が飲食店でもワインを飲んでみようとなるように、私たちが取り組まねばならない」

 --今年のテーマは

 「1月も家庭用は好調で、エントリー層の流入は数カ月は続く。ワインをハレの日にしか飲まないような新規の取り込みには、ワインに炭酸を加えた2月発売の新商品『ワインサワー』でワインへの入り口を提案する。また、『酸化防止剤無添加のおいしいワイン。』シリーズは昨年、若いエントリー層の流入があった。ワインを好きになっていただける一つのステップになるのは発見だった。顧客の(ワイン飲用度合いで異なる)レベルに応じて、次のワインへの興味の糸口になる提案をしたい」

 --1月に社長に就任した。抱負は

 「サントリーBWSの鳥井信宏社長から『じっくり取り組まないといけないこともある』と言われた。ブドウ作りから時間をかけてしっかりと取り組み、良いものづくりを、という大きなメッセージと受け取っている。ワインはサントリーの創業ビジネス。タイムリーに商品を出して単年の(売上高)数字を作るだけでは不十分で、ブドウ栽培に取り組み、10年、20年と良いワインを提供するための中長期の視点や取り組みが必要だ。契約を含めたブドウ畑の国内栽培総面積を25年に20年比約1.5倍の94ヘクタールに拡大する計画を公表したのも、日本ワインのさらなる品質向上の表明の意味を込めたものだ。

 よしお・けいこ 慶大法卒。1991年4月サントリー入社、ビール事業部で「金麦」開発を担当。サントリー食品インターナショナル食品事業本部ブランド戦略部部長、サントリービールブランド戦略部長を歴任。2021年1月から現職。東京都出身。

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