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「半導体不足×寒波で停電」で自動車大手に追い打ち 米で工場稼働停止相次ぐ

 異例の寒波に見舞われている米国で、ゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーター、トヨタ自動車などの自動車大手が寒波による停電などの影響から一部の北米工場の稼働停止を余儀なくされている。半導体不足による生産ライン停止が相次ぐ自動車業界に、寒波の影響が追い打ちをかけた格好だ。

 従業員の出勤困難

 GMは16日、テキサス州アーリントン工場で第1シフトと第2シフトをキャンセルした。計画停電が実施されたほか、雪の影響で従業員の出勤が困難となったため、15日に稼働を停止していた。同工場では「シボレー・タホ」や「キャデラック・エスカレード」など収益性の高い大型スポーツ用多目的車(SUV)を生産している。

 GMはさらに、キャデラック「XT5」「XT6」や「GMCアーケディア」を生産するテネシー州スプリングヒルのSUV工場と、「GMCシエラ」「シボレー・シルバラード」を生産するインディアナ州フォートウェイン工場でも2シフトをキャンセル。「コルベット」を生産するケンタッキー州ボーリンググリーン工場の第1シフトもキャンセルした。

 フォードはミシガン州とミズーリ州、オハイオ州の工場とメキシコの組立工場の稼働を停止。発表資料によると、シカゴ、ミシガン州ディアボーン、カナダ・オンタリオ州オークビルの工場で16日午前に稼働を止めたが、午後のシフトで再開の見込みとしている。

 人気ピックアップトラック「F-150」を生産するミズーリ州クレイコモ工場は、この地域で天然ガスが不足しているため生産を1週間停止しており、22日の再開を目指している。

 欧米自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)とフランス大手のグループPSAの統合会社「ステランティス」は、オハイオ州トレドの組立工場で日中のシフトを一時停止した。同工場はジープの「グラディエーター」「ラングラー」を生産する。

 水の供給でも支障

 トヨタは天候の問題で16日にインディアナとケンタッキー、ミシシッピ、テキサス、ウェストバージニアの各州の工場で第1シフトの停止を余儀なくされたと発表。サンアントニオ工場では天候とは無関係の半導体不足の問題で第1シフトを取りやめる予定となっていたが、電力と水の供給が停止したことも響いていると、広報担当者は説明した。

 日産自動車はミシシッピ州キャントンとテネシー州スマーナの組立工場で16日午前、午後のシフトを稼働しないことを明らかにした。

 ホンダはアラバマ州リンカーン工場で第1シフトを遅らせ、第2シフトをキャンセルした。インディアナ工場は第1シフトをキャンセル、第2シフトは再開を予定。オハイオ州の3工場やパフォーマンス・マニュファクチャリング・センターなども例外ではない。

 ダイムラー・トラックス・ノース・アメリカやメルセデス・ベンツUSインターナショナル、フォルクスワーゲンも同様の措置を講じている。(ブルームバーグ Skylar Woodhouse)

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