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スズキ会長退任表明に浜松市長「一流のタイミング」地元存在感今後も

 スズキの経営トップを40年以上務め、世界的企業に育てた鈴木修会長(91)の6月退任発表から一夜明けた25日、同社本社がある浜松市の鈴木康友市長は記者団に「(退任後も)大所高所から目配せし、会長にしかできない仕事がある。一流のタイミングだ」と評価した。本人も24日夜のオンライン記者会見で「生きがいは仕事。挑戦することが人生」と語る意気軒高ぶりで、退任後も地元での存在感は続きそうだ。

 鈴木会長は、3年前の平成30年には地域の人材を育てたいと「東三河鈴木政経塾」を元衆院議員とともに設立。浜松市の重要課題となっている行政区再編は、市行財政改革推進審議会会長も務めた立場で訴えてきたもので、経済のみならず政治や行政、まちづくりにも存在感を見せてきた。

 実際、鈴木市長は旧民主党衆院議員時代から支援を受けており、「20年以上、公私にわたってお世話になってきた。『おやじ』みたいな存在」と語る。

 電気自動車(EV)など変革期にある自動車業界の潮流を踏まえて鈴木市長は、「方向性をつけた上で(24日発表された)中期経営計画を作り、後進にバトンタッチするのはさすが」と述べた。また、会社を大きく成長させたインド進出の決断について、本人は会見で「先見の明はない。『勘ピューター』だ」と冗談交じりに語ったのに対し「そんなことはない。考え抜いた末に決断している。一流の経営者だ」と持ち上げた。

 川勝平太静岡県知事の、最大の理解者の一人でもある。川勝氏は6月に控える知事選に4選出馬するかまだ明言していないが、県政界の関係者は「会長ではなくスズキ相談役になったからといって、(知事選への)影響力が低下するというものでもない」と言い切る。

 1月に91歳を迎えた鈴木会長は会見で記者らに、ゆっくりとした話し方ながら「人間、仕事を放棄したら死んでしまう。皆さんも仕事をし続けてください」「昨年もゴルフを47回やってぴんぴんしているので、ご安心ください」などとユーモアたっぷりに回答。会見終了時には「バイバイ」と言って手をあげる余裕をみせた。

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