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ドコモ「アハモ」申し込み150万件突破 井伊基之社長「減収にはコスト減で対応」

 NTTドコモの井伊基之社長は25日、フジサンケイビジネスアイのインタビューに応じ、3月から開始するオンライン専用プランの「アハモ」の申込件数が「右肩上がりに増えている」と述べ、150万件を超えたことを明らかにした。サービス開始時には200万件に達する見通しだが、一方で収益の悪化を見込む。このため、販売促進経費の削減やNTTコミュニケーションズ(NTTコム)などの子会社化に伴う設備投資の効率化で業績回復を図る考えを示した。

 アハモの申し込み状況について井伊氏は「自社の既存プランからの移行が多いことは事実。減収は予想している」としたうえで、「コスト削減で対応できる」と自信を見せた。「アハモの発表によって、社内で販促費の効率化に対する意識が高まった」(井伊氏)とし、既存プランでもオンラインでの手続きを強化する。オンライン手続きの増加で店頭での売り上げが落ち込む販売代理店に対しては「危機感の意識は共有できている。(フリーマーケットアプリの)メルカリのサービスやマイナンバーカードの利用促進などを支援する拠点として自立する応援をしたい」と述べた。

 NTTコムとNTTコムウェアの子会社化が完了する今夏以降は、これまでドコモが苦手としていた大企業向けの営業を強化。NTTコムの固定通信とドコモの無線通信を組み合わせた通信網整備の効率化で相乗効果を見込む。

 来春までに給与や処遇などの3社の人材を統合する人事制度を検討する。従来型の新卒採用に加え、NTTコムで採用している職務内容を明確にしたうえで人材を採用する「ジョブ型採用」や兼業、副業制度なども採り入れる考えだ。

  (高木克聡)

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