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EV競争、車載電池シェアは中韓が圧倒

 電気自動車(EV)では、原価のうち約3割を車載電池が占めるとされる。EV普及の鍵を握る車載電池の世界市場で圧倒的なシェアを持つのが、大量生産でコスト抑制を図る中国と韓国のメーカーだ。

 調査会社「テクノ・システム・リサーチ」によると、2020年の車載電池の出荷量(容量)は1位が中国・CATLの26%で、2位が韓国・LG化学の23%。3位がパナソニックの18%となった。10年ほど前まで優勢だった日本勢は主要な上位7社ではパナソニックのみとなり、残る6社は中韓勢だ。

 テクノ・システム・リサーチの担当者は「日本勢はEV向けより容量の小さいハイブリッド車向けの車載電池を中心に手掛けてきた。販売台数ではまだ高いシェアを持つが、容量が大きく伸びしろのあるEV向けに強い中韓勢の勢いが今後も続く」とみる。

 また、車載電池の製造にはコバルトやニッケルといったレアメタル(希少金属)が欠かせないが、中国がコバルトの製錬段階で世界の6割超のシェアを握るなど、レアメタルの調達でも日本勢には逆風が吹く。

 巻き返しを図りたいパナソニックだが、不安要素が多い。主要顧客の米テスラは、今後数年間は販売台数が年平均50%は伸びるとみて増産態勢を強化。これまで車載電池のほとんどをパナソニックからの供給に頼っていたが、現在はCATLやLG化学からの調達も始めている。また昨年9月には新型電池を自社生産する方針も示し、パナソニックにとって厳しい競争環境が続く。

 ただ、テスラは新型電池については外部調達も行う方針で、パナソニックは来年度に試作ラインを設置する計画。佐藤基嗣副社長は「テスラは新型電池を新たなEVのメインバッテリーにしようとしている。開発が成功すれば主力になりうる」と意欲をみせている。(山本考志)

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