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東大発建設テックベンチャーのARAV 建機向け自動制御システムを開発へ

 東京大学発の建設テックベンチャー、ARAV(アラヴ、東京都文京区)は建設機械向けの自動制御システムの開発に乗り出す。自動運転や遠隔運転などの先端技術は乗用車やトラックなどで開発が進んでいるが、建設機械にこうした技術が採用されれば、建設現場の労働環境の改善にもつながりそうだ。

 自動制御技術の開発を進めるにあたり、ARAVは8日、東大系ベンチャーキャピタルの東京大学協創プラットフォーム開発(同区)によるベンチャーファンドから6300万円の出資を引き受けたと発表した。土砂の積み込みや輸送などの単純かつ反復作業の多い現場作業の効率化につながる自動制御システムの早期製品化を目指す。

 既存の建設機械に後付けできるような端末を念頭に置き、特殊な建機を購入しなくても遠隔操作や自動運転に対応できるようにする。

 ARAVは令和2年4月、白久レイエス樹社長の母校でもある東大の産学連携本部の支援を得るかたちで設立。同年6月に油圧ショベルの遠隔操作の実験に成功したほか、今年2月には「クローラーダンプ」と呼ばれるキャタピラーを使った非整地運搬車の遠隔操作実験にも成功した。

 国土交通省が令和元年10月にまとめた「建設業の働き方改革について」と題した報告書によると、建設業の労働時間は他産業よりも年間300時間多く、屋外作業の多さなど過酷な労働環境とあって若年層の定着率の低下が指摘されている。

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