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名大チーム発表、いら立ちなど認識 感情理解助ける「どきどき」

 相手の微妙な表情から怒りなどの感情を読み取る際、「どきどき」と自分の心拍数が上がるような体の反応を理解の助けにしていることが分かったと、慶応大の寺沢悠理准教授(神経心理学)や名古屋大の本村和也准教授(脳神経外科)らのチームが発表した。国際科学誌に論文が掲載された。

 チームは、心拍や呼吸などの変化の知覚に関わる脳の「島(とう)皮質」に腫瘍ができた患者に参加を依頼。摘出手術で島皮質が傷つく前と後で、自分の心拍をどれだけ正確に数えられるかを測るテストと、モニターに映るさまざまな表情から怒りや喜びなどの感情を当てるテストを受けてもらった。

 その結果、12人中9人は手術後、実際の心拍数と自分で把握した心拍数のずれが12%拡大し、他人の感情理解の正確さも平均36%低下。両テストの成績に関連があることが分かった。

 「激怒」のような分かりやすい感情は「こういう表情の人は怒っている」との知識で理解できる。ただ「いらいらしている」程度の微妙な表情は、判別が難しいという。見てどきどきしたとの自分の反応を判断に加えなくてはならなくなる。

 感情の機微が分からないと、相手を傷つけたり、怒らせたりする恐れがある。チームは「脳の機能温存に配慮した手術や、生活アドバイスを綿密にするなどの対策が必要だ」と指摘している。

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