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栗田工業 AIで水処理効率化手法 ベンチャー企業と開発

 水処理大手の栗田工業は24日、人工知能(AI)ベンチャーのフラクタリープ(東京都新宿区)と共同でAIを活用した水処理効率化手法を開発したと発表した。過去の処理量や電力消費量などのデータをもとに水処理装置の運転操作をAIが最適化。運転コストと二酸化炭素(CO2)排出の削減につなげる。

 水中のイオン類や有機物を取り除く「逆浸透(RO)膜装置」で、新たな手法で稼働したところ、運転コストがこれまでよりも約40%、CO2排出量が約10%減らせたという。

 RO膜装置は、半導体や液晶の製造に必要な超純水の生成、海水の淡水化などで主に使われる。ポンプで組み上げた水を高い圧力で膜にかけるため、電力の消費量が大きいのが課題。水処理ライン全体の約6割がこの装置で占めるとされる。

 両社はこの手法に関する特許をすでに出願しており、令和3年度中にも企業向けのソリューション(課題の解決策)として提供を始める。

 フラクタリープは、米AIベンチャーのフラクタの日本子会社として2年5月に設立している。

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