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火星ヘリ 11日にも飛行 成功なら地球以外の天体で初めて

 米航空宇宙局(NASA)は3月31日、火星探査車「パーシビアランス」が搭載しているヘリコプター「インジェニュイティー」が4月11日にも初の試験飛行を実施すると発表した。8日頃としていた予定を延期した。NASAジェット推進研究所がツイッターで明らかにした。

 インジェニュイティーは全体の重さが1・8キロ、カーボンファイバー製の回転翼の長さは1・2メートルで、太陽光を動力源とする。試験飛行に成功すれば、地球以外の天体で初めて飛ぶヘリとなる。

 試験飛行では毎秒1メートルの速度で高さ3メートルに上昇し、空中に最大30秒間とどまった後、降下して着陸する計画。11日に飛行すれば、翌12日に地球にデータが届く見通しで、探査車が搭載するカメラが撮影したヘリの様子が見られると期待される。

 機体はパーシビアランスのお腹部分に搭載されており、数日かけて切り離しに向けた準備を進めている。ジェット推進研究所のツイッターへの投稿などによると、ヘリは4本の脚を伸ばして地表から13センチの位置につり下げられた状態で、準備の最終段階に達している。

 火星ヘリの運用は困難を極める。火星の大気の密度は地球の約1%と希薄であるため、得られる揚力も非常に小さくなる。このため、翼は地球上のヘリの数倍に相当する毎分約2400回の高速回転で飛行する。

 また、火星の気温は夜間にマイナス90度まで下がることがあり、電子部品が破損する危険がある。探査車本体からの電力供給が絶たれた後は、ソーラーパネルから得られた電力で内部ヒーターを動かし、極寒の夜を生き抜かなければならない。

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