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ダイキンと鳥取大、乾燥地域の空調技術で共同研究

 ダイキン工業と鳥取大は23日、乾燥地域での空調技術などについて共同研究を進める包括連携協定を結んだ。鳥取砂丘を活用して乾燥地研究を進めてきた鳥取大の知見を生かし、成長が見込まれるアジアやアフリカ地域での空調事業の展開に役立てる。今後10年間で総額10億円程度の投資を想定する。

 鳥取大は乾燥地域の環境を再現する国内唯一の実験施設を所有し、乾燥地域に関するさまざまな研究や情報収集を進めてきた。ダイキンは今回の連携協定により、乾燥地域への空調事業の展開で課題となる砂嵐による砂じんや、高い気温などに耐える空調技術の研究開発を進める。

 また、鳥取大が調査してきた中国の乾燥地から飛来する黄砂やPM2・5のデータをもとに健康被害などの研究を進めるほか、ダイキンが鳥取市内に所有する研修施設で海外研究者らと社員の交流による人材育成にも取り組む。

 同日、オンラインで発表会見に出席したダイキンの井上礼之会長は「将来の空調の市場として重要な乾燥地域ではさまざまな技術課題が予想されるため、鳥取大との連携には大きな意義がある」と強調。鳥取大の中島広光学長は「ダイキンと課題を共有し、独創的なイノベーションを起こしたい」と述べた。

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