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「専門レストランは連日満席」コオロギ食が大ヒットしたマーケティング的な理由 (1/3ページ)

 いまコオロギ食がブームになっている。ライターのトイアンナさんは「コオロギ食は大手食品会社も販売しており、専門レストランは連日満席。“知ってるけど、ちょっと新しい”というヒット商品の条件も備えている。これからさらにブームになっていくだろう」という--。

 大ヒットしているコオロギ食

 コオロギは、おいしい。

 という話を聞いて「ふーん、食べてみようかな」と思う日本人は、少数派だろう。

 むしろ「ええっ」「そうなんだ……」と引きつった笑顔で対応する方のほうが、多いのではないだろうか。筆者もそうであった。しかし、コオロギを食べて世界は一変してしまった。

 コオロギを食べるといっても、道端でコオロギを捕まえるわけではない。食用として、人間向けにコオロギは流通しているのだ。代表的なものに、無印良品の「コオロギせんべい」がある。

 実はこのコオロギせんべい、大ヒット商品として完売し、店頭でも売り切れが続いている。日経TRENDYが発表した「2021年ヒット予想ランキング」(*1)でも、コオロギ食品がランクインするほどだ。これまでにない「昆虫食」ブームが始まろうとしている。

 さらに、敷島製パン(Pasco)でも2020年に食用のコオロギパウダーを販売したところ、わずか2日で完売(*2)。今年も再販予定となっている。

 コオロギは、実は栄養価に優れている。100gあたりのタンパク質はコオロギ60.0gと、実に6割を占める。ちなみに鶏肉が23.3g、牛肉は21.2gしかタンパク質がない。地球で人口爆発に伴いタンパク質の不足が叫ばれる中で、この質量は魅力的な数字だ。

 (*1)パワポまとめ「2021年ヒット予測ランキング」日経TRENDY

 (*2)【再販】発売開始2日で完売!食用コオロギパウダーを使ったフィナンシェとバゲットを2021年1月18日より再販開始

 食糧問題の観点からも注目されている

 2050年までに、地球上の人口は97億人になり、食糧不足が懸念されている。ベジタリアン・ヴィーガンなどが流行した背景にも、人口爆発による食料不足があった。野菜を食べる動物を人間が食べるよりも、野菜食にシフトしたほうが、食料の消費量が減るからだ。

 コオロギはその点、餌の消費量が少ない。タンパク質1kgを作るために必要なコオロギの餌は1.7kgだ。鶏肉の2.5kg、牛肉の10kgに比べて圧倒的に少ない。それゆえ、ベジタリアン・ヴィーガン食のグループにも、昆虫食は注目されている。

 また、コオロギ食は国連の掲げるSDGs(持続可能な開発目標)にもかなっている。SDGsとは、国連が定めた地球と人が持続可能なかたちで共存するための目標で、17のゴールが定められている。

 その中には「貧困をなくそう」「飢餓をゼロに」が含まれている。コオロギに限らず昆虫食はこの2つのゴールを達成しうる手段として、世界中で注目されてきた。

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