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家族旅行は子連れで多彩 世界の富裕層ら現実逃避…難題は未接種リスク (1/2ページ)

 新型コロナウイルス感染症(COVID19)のパンデミック(世界的大流行)は多くの点で旅行を変えた。だが、家族旅行に関しては新たなステージにレベルアップしているようだ。

 4人で最低4.5万ドル

 高所得層顧客向けの魅力的な冒険旅行の企画で有名な旅行専門会社「ブラックトマト」は現在、子供たちを中心に据えた旅行プランを立てている。新商品「テイク・ミー・オン・ア・ストーリー(仮訳:物語の世界に連れて行って)」の英イングランド南東部オックスフォードシャーを訪れる旅は、「不思議の国のアリス」からアイデアを得た。森で食料探しをしたり一流アトリエによるオーダーメードの衣装を身にまとったりするなど、価格は4人家族で4万5000ドル(約488万円)から。英バージン諸島のトレジャーツアー(4人3万ドルから)では、子供たちが剣闘や天体観測のレッスンを受けたり水中宝探しに参加したりできる。他にもモロッコでアラビアン・ナイトの世界観を探検する「アラビアン・ナイツ」、地球の中心地アイスランドへの冒険旅行「ジャーニー・トゥ・ザ・センター・オブ・ジ・アース」、アラスカで野生の魅力に触れる「コール・オブ・ザ・ワイルド」もある。

 同社の共同創業者、トム・マーチャント氏は、「テイク・ミー・オン・ア・ストーリー」を2019年に思いついたが、実現まで時間がかかったと明かす。同氏は「人々が本物の現実逃避を探している」今が最適な時期だと説明する。

 1年のロックダウン(都市封鎖)を経て、他の旅行会社も豪華クルーズやサファリツアーを組み、18歳未満の子供がいる旅行者に特化した旅行を提案している。ただ16歳未満を対象にワクチンが広く入手可能になるには数カ月、恐らくは22年初めまでかかる見通しで、ワクチン未接種の子供のいる家族旅行がこれほど複雑な問題になったことはない。

 感染症の専門家でボストン小児病院でトラベルクリニックを運営するリチャード・マレー博士はティーンエージャーは秋にワクチンを接種できるようになる可能性があるが、「12歳未満はもっと待つ必要がある」と指摘。それでも家族旅行の相談件数は増えているという。マレー博士によれば、海外で暮らす親戚を訪れようとしている人もいれば、以前、家族で訪れたけれど、コロナ禍で立ち消えとなったサファリ旅行など、行きたくても行けなかった外国の休暇を過ごそうとしている人もいる。

 年末休暇やり直し

 4月2日に米運輸保安庁(TSA)が実施した空港保安検査数は160万人近くと、パンデミック発生以来の1日当たりの検査数では最多、20年4月の検査数の10倍余りに上った。同日に米疾病対策センター(CDC)は一般向けの指針を更新し、予防策を続けるワクチン接種完了者が「低リスク」で国内を旅行できるとの認識を示した。

 それはCDCが公式に示すワクチン未接種者の必須ではない旅行を制限するという公式な立場と、人々の行動とのずれを示している。旅行専門の広告代理店MMGYのリポートによると、そうした隔たりは世帯年収15万ドル超で子供を持つ親の間で顕著だ。この世帯が今後12カ月に計画する観光旅行の回数は4.4回と、子供のいない富裕世帯の3.3回を上回る。

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