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<独自>ヤマト運輸、利用者に配達順を通知

 ヤマト運輸が電子商取引(EC)の荷物を配達する際、受け取り側に配達の順番を知らせる新サービスの今年度中の導入を検討していることが分かった。阿部珠樹常務ら担当幹部が明らかにした。ヤマトは新型コロナウイルス禍で取扱量が増加しているEC荷物向けの配達サービスを拡充しており、「何番目に荷物が届く」のかを示して受け取りのタイミングを明確にし、顧客利便性を向上させる考えだ。

 新サービスは、ヤマトが昨年6月に立ち上げたEC商品向けの配達サービス「EAZY(イージー)」で導入。メールや無料通信アプリのLINE(ライン)を使って、飲食店で順番待ちをする場合のように受け取り側に配達の順番を伝え、より正確に荷物の届く時間を把握できるようにする。今年度中に一部地域で実験を始め、サービス地域を広げる考えだ。

 イージーでは現在、受け取り直前まで、対面での受け取りや玄関前への「置き配」といった方法を変更できるサービスを導入。しかし受け取りのタイミングは、午前は4時間刻み、午後は2時間刻みでの時間帯だけが示されている。

 ヤマト運輸の令和2年度の宅配便の取扱量は新型コロナの巣ごもり消費の増加により約21億個と過去最高を記録した。ただ、同時にドライバーの負担も増しており、より効率的な配送も課題だ。阿部氏は新サービスで「EC事業者、運び手、受け取り手の三方良し」を目指すとしている。

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