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ミャンマーへのODA停止検討で商社などに逆風 (1/2ページ)

 国軍によるクーデターが続くミャンマーに関して茂木敏充外相が21日、政府開発援助(ODA)の全面停止の検討に言及したことで、現地でODA関連事業に取り組む企業は、方針転換を迫られることになりそうだ。新型コロナウイルスの感染拡大前は高い経済成長を遂げ「アジア最後のフロンティア」と呼ばれたミャンマーで、日本の大手ゼネコンなどはODAの後押しも受け現地で存在感を示してきただけに、クーデターは大きな“誤算”となった。

 「現時点では、ミャンマー関連事業で、減損処理するような事態にはなっていない」。丸紅の柿木真澄社長は今月6日の決算発表会見でこう述べ、クーデターで混乱するミャンマーでの事業が業績へ与える影響は軽微だとの認識を示した。

 現地では、丸紅子会社の丸紅パワーシステムズが、ミャンマー電力発電公社から、最大都市のヤンゴン市内にあるタケタ複合火力発電所の改修を受注し、作業を進めてきた。日本政府の円借款でまかなわれる事業だ。クーデター後は資材などが留め置かれ作業が中断しているが、柿木氏は「最終的にはこれら(資材)は引き取られることになると信じている」と説明した。

 だが、茂木氏は21日、現地の状況が好転しなければ、クーデター以前から継続しているODA案件も含めた全面停止を示唆した。

 この他にも現地では、多くの日本のODA関連事業が進行中だ。

 三菱商事は昨年12月、ミャンマー国鉄から総額690億円で新型車両を受注した。ヤンゴンの環状線向けの66両と、ヤンゴンと首都ネピドー、第2の商業都市マンダレーを結ぶ幹線鉄道向けの新型車両180両で、規模は大きい。また、住友商事はこのヤンゴン・マンダレー線の一部工区の整備事業を約180億円を受注した。

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