国際宇宙ステーション(ISS)での約半年間の滞在を終えて今月2日に地球に帰還した宇宙飛行士の野口聡一さん(56)が27日、日本の報道陣向けにオンラインで会見した。今後について、「日本社会も高齢化社会に適応し、定年も伸びている。まだチャンスはきっとあると思って、準備は続けていきたい」と次回飛行への意欲を見せた。
野口さんは3回目の宇宙飛行で、米新型宇宙船クルードラゴンの運用初号機に搭乗して地球に帰還。現在は米ヒューストンの米航空宇宙局(NASA)の施設でリハビリに励んでおり、体調は順調に回復しているという。
帰還カプセルが大気圏に再突入し超高温に包まれた際の状況について、「オレンジ色の光で船内に影ができるほど明るく照らされていた。景色の変化をじっくり見れたのはすごくよかった」と振り返った。また、帰還カプセルが着水したときは 「波に揺られ、水の惑星に帰ってきたと実感した」と語った。
今後については、「次世代の宇宙飛行士たちにどう道をつないでいくかを考えていきたい」とも語った。帰国後にやりたいことを問われると、「温泉につかっておいしい日本酒でも飲みながらゆったりしたい」と笑顔を見せた。