新型コロナウイルスの緊急事態宣言が延長となり、休業要請が一部緩和された１日、大阪府のアミューズメント施設などが相次ぎ営業を再開した。「ありがたい」「待ちに待っていた」。来場者からは人の流れの増加による感染再拡大を心配しながらも歓迎の声が上がった。
宣言発令前の４月２４日以来の営業となった海遊館（大阪市港区）。開館時間の午前１０時半前から数組の親子連れらが訪れ、検温を済ませた上で入場していった。マスクをしていなかった来館者に対し、スタッフが「着用をお願いします」と声を掛ける場面もあった。
海遊館広報担当の新谷和久主査は「久々の開館だが休館前と同様、感染対策には万全を期している」と力を込める。館内の手すりなどはこまめに消毒を実施。大声で話さないことや、水槽に手で触れないよう来館者に呼びかける看板やポップも設置した。
大阪府泉佐野市から家族で訪れた男性会社員（４０）は「この１カ月は遊園地などにも行けず、子供のストレスがたまっていた。こうして平日だけでも営業してくれるのはありがたい」と話した。
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン（ＵＳＪ、大阪市此花区）も約１カ月ぶりに営業を再開。開園を待ちわびた家族連れやグループでにぎわっていた。検温や消毒を終えた来園者はこの日、思い思いのアトラクションへ向かった。園内ではショーやレストランなどで利用できる時間をずらしたり、退場の際にも密にならないよう誘導を工夫するという。
友人と訪れた兵庫県西宮市の女性（１９）は「この日が待ち遠しかった。ＵＳＪのルールをしっかり守って目いっぱい楽しみたい」と笑顔を見せた。ＵＳＪ担当者は「ゲストと従業員の安全を最優先し、感染対策を徹底して営業したい」。営業は平日のみで土日は休業を継続する。
一方、ひらかたパーク（大阪府枚方市）は７日から営業を再開する。平日の営業は月曜、火曜、金曜の週３日に限定し、土日は休業する。